人間不平等起源論 ルソー

(解釈)

 

私たちは所有財産を背負って、空談したり暇を潰したりする。かの古代の私たちは孤立した存在であり、食べ物を食すことも家を建てることのままならなかった。私たちは所有の自由により不平等になった。ただし、身体的不平等ではなく社会的不平等を指していた。身体に障害があることの不平等をルソーはこの社会的不平等に含めなかった。「これは俺のものだ」と主張するとき、彼は相手の物の所有をふいにする。彼は相手の物は自分の物というジャイアニズムを展開する。そういう略取が社会的不平等を倦むことに繋がる。そうルソーは言いたかった。人間が所有を始めることが、所有を拡大していき、──それは、他者たちの所有であっても拡大していく──所有の対立を倦むのである。相手の物を欲しがる社会に繋がる所有の問題をルソーは指摘したのだ。