エラン・ヴィタール、すなわち生命の躍動という表現をベルクソンが舵を切って提起した。
エラン・ヴィタールという概念の日本語翻訳ではなく、その事象自体をどう記載するか。これが重要な課題となる。
・複雑系としてふるまう創造的進化の原動力(エラン・ヴィタールという概念の内容)
こう訳してみることも可能である。空間という科学論的認識では生命の躍動を絶え間見ることはできない。
ある男性のある女性に対する恋の情熱的躍動は、科学では扱われないこともある。現実を見よ、とアリストテレスは言うが、アリストテレスは生命の躍動を気にかけていた。アリストテレスがいた時代にベルクソンよりも早くエラン・ヴィタールを視野に入れていたことはまたひとつ賢くなった気がした。トンボの恋愛の躍動も科学では扱われない。時間という軸を交えない科学論的認識では、生命の全てを語ることはできない。