スピノザ&ヘーゲル 『あらゆる規定は否定である』

あらゆる規定を否定とみなすスピノザの思想は、理屈を立ててみないと理解しがたいであろう。直観的に規定と否定の定義について把捉することは難しく、丁寧な説明を承る必要がある。この「あらゆる規定」とは例えば、義務教育に通わなければならないという規定が挙げられる。義務教育に通う必要性を説く日本の法律は、義務教育へ通えないでいる自由を否定する。半ば強制的に義務教育は受諾される傾向にあり、この規定を限定的な行使とみなすことも考えられる。

 

ヘーゲルは『限定は否定である』と言う。人気のラーメン屋さんで行列に並んでいる後方の人たちを、今日はラーメンが食べられないと限定されてしまうケースがある。これをヘーゲルは食べられないという否定であると言ったとしても不思議ではない。

 

スピノザヘーゲルの意見を止揚すれば、『規定と限定』は否定であるというジンテーゼが発生する。ここで私は規定は限定であるとも言えるという立場を重視する。