【仏教の引用】 「四勝力」の四つの勝れた力

🔶「作意力(さいりき)」とは、玄奘三蔵が、信心決定【通達位】するまでの道程として『成唯識論』に、四勝力(ししょうりき)の中の一つとして説かれた教えです。
 
🔷四勝力(ししょうりき)とは、
 
1️⃣因力(いんりき)
2️⃣善友力(ぜんゆうりき)
3️⃣作意力(さいりき)
4️⃣資糧力(しりょうりき)
の、四つの勝れた力のことです。
 
🔶信心決定とは、この四つの力によって、福徳と智慧が一定の量、阿頼耶識の中に薫習された時に、体験することが出来ます。
 
🔷四勝力(ししょうりき)とは、簡単に説明しますと、
 
1️⃣因力(いんりき)とは、原因の力ということで、過去世からの先天的な素質、能力のことです。
過去世でやってきた善や功徳、智慧のことです。
 
2️⃣善友(ぜんゆうりき)とは、善き友達のことで、私に正しく教えを説く先生や、心を支えてくれる善き友達のことで、他からの教育のことです。
 
3️⃣作意力(さいりき)とは、意は心ですから、心を作る力、心が目覚めて、立ち上がる力のことで、「ようし、やるぞ」という心の力です。
 
🔶もし、自分に慈悲の心がなければ、意識して、努力してでも、慈悲心は作っていかなければなりません。
 
4️⃣資糧力(しりょうりき)とは、後天的な能力のことで、生まれてから、今日まで励んできた善や功徳、智慧を言います。
 
🔷資糧とは、資材、食糧という言葉がありますように、私達の身体が食糧によって、保持されるように人間の行動の積み重ねが、人格を形成し、資養する力になるのです。
 
🟧作意力(さいりき)について、唯識の根本論典である『瑜伽論(ゆがろん)』(全百巻)には、作意力について、四つの項目に分けて、説かれています。
 
🔷「能生(のうしょう)の作意力(さいりき)」、つまり能動的に生み出していく作意力、心を作っていく力、ということで、次の四項目を教えます。
 
🔶『1、欲力に由る、2、念力に由る、3、境界力に由る、4、数習力に由る』
 
🔷わざわざ、四項目に分けなくても、十分に作意の心力だけでも、話は通じますが、
四項目に分析して、紹介することによって、より具体的に理解することが出来るように思います。
 
〖1〗欲力に由る、とは、欲する力、求める力、やるぞ、仏教を求め、聴聞していくぞ、教えを実践していくぞ、という力を作っていく。仏の心である慈悲の心を育てていくぞ、という力です。
 
〖2〗念力に由る、とは、正しいことを念じていく力、正しいことを心に、記憶にとどめていく力です。真理を心にとどめて、忘れないようにしていく力です。
 
〖3〗境界力に由る、周りの環境によって、動くことが出来る心の力です。
 
〖4〗数習力に由る、数とは、唯識学では、繰り返す、という意味で、習は、習慣の意味で、共に繰り返す、という意味なので、繰り返し、繰り返し、心を作って、積み重ねていく力です。
 
🔶一言でいうと、自分の中に燃える求める働き、記憶の力、環境の力、積み重ねの力です。
 
🔷勿論、ここで求められている作意力(さいりき)は、仏教を学び、実践することへの熱情であることは言うまでもありません。
 
     〖終了〗