贈功という名の時間

 贈与にとって、一般に相互性、変換、交換、反対贈与、負債をともなわないことが本質的な条件である。

 

贈与を送ったつもりでも、それに応じて反贈与されてしまえば、それは交換といったものになる。この相互性がある交換において、贈与とは呼ばない相互性となるのである。

 

贈功という語を設けたいと思う。贈与の功績とも捉えられるかもしれないが、贈功とは復讐や因果応報などのことを指し示す。相手に復讐することは贈与ではなく贈功と称する。

 

デリダは贈与は差延であるという。贈与をしたあとに、時間的な「ズレ」が生じたあと、返礼という反贈与がされる場合がある。このとき時間(差)が与えられるとデリダはいうのである。ここに、時間(差)が与えられるという贈功が確立されようとされるのである。

 

「エコノミー」はギリシア語の「オイコノミア」に起源をもちオイコノミアは「財、生産物、商品、貨幣」を取り扱う点ですでに「循環」を含意している。

 

こうした財や生産物や商品や貨幣は一方方向に開放されるものである。財を使うにしても、消費者は消費することであろうし、生産物や商品も貨幣によって一方方向に流れていくであろう。こうした返礼とは本筋が違うパターンもあるという。