下門の人 第十八編

レオンという犬は、下人の泪を流す光景まじまじと観ていた。

 

私も泪の行方が気になって下人を観てしまった。

 

下人は、レオンが無事逢えるように祈ってくれたことに感慨に耽った。

 

レオンも泪を流しそうになった。

 

私も私自身が泪を流しそうになったことに気付いた。

 

下人はハンカチで泪を拭ったり泣いたりを繰り返したようであった。

 

レオンは泪を拭うなど考えもせず泪を拭うハンカチをも持たなかった。

 

私は、ハンカチを魔法で出し、泪を拭った。

 

下人は、レオンの優しさに感謝していた。

 

レオンは、「私も泣けて面白かったです」と言った。