(「解釈」)
先駆的決意性について書く際に、決意性につい触れておきたい。決意性とは物事の覚悟を決めることである。
例えば、医者になりたいから「医者になるぞ」と覚悟することである。医者になることを決める、ということでもある。
(「解釈」)現存在の存在
人間を現存在、とハイデッガーは書いているが、厳密に言えば、人間は「現存在の存在」である。現実に存在することを有する存在がたしかに存在する。人間は現実に生きる存在である。
(「解釈」)適所性
ハンマーは木に釘を打つという道具性を持つ。ハンマーは木に釘を打つために存在し、出来た木は家を造るために存在する場合がある。ハンマーは家を造るさいに適所性を持って存在している。この適所性を見出すと物事が捗るケースがたしかにある。
(「解釈」)死とは
死は個人的には判明できない、とされる。他者の死は考えられるが、自分の死は分からない。他者の死から自分の死を学べるわけではなく、自分はいつ死ぬか分からない。いつか死ぬだろう、と想うがいつ死ぬか分からないから不安になる。「自分はいつどのような死を迎えるだろうか」と不安を抱える。
(「先駆的決意性」)
死に対し悩むことで、人生を俯瞰することができるであろう。不安から先駆的に立ち返って決意性を持つ私を見出す。先駆的決意性の誕生である。死が迫ってくるからこそ先駆的決意性を持って進む、ということがらがある。