【書評】悩まない人の考え方【プロローグ】

悩まない人の考え方という本を書いた著者は二十年以上悩んでいないという。

 

そんな著者は若者の頃に悩んだことはたくさんあったという。しかしある時著者は悩まなくなったという。

 

一体、何が原因で悩まない生活を送るようになったのだろう。悩まない人の考え方が書いてあるこの本を読んで、要点をまとめてみたい。

 

Aさんは電車に乗って目的地に行こうと計画を立てる。しかし集中豪雨の影響で電車が運休となり、Aさんは電車で目的地に行くことができなくてへたり込む。天候が回復するのを待ち、電車の運転が再開されることを祈り始める……。

 

Aさん「いったいどうすればいいんだ!どうしてぼくの人生はこんなにもうまくいかないんだ!!」

 

もしこんな人がいたら?はっきりいって、かなり愚かだと感じるはずだ。

電車がダメならタクシーで向かえばいい。自転車で行くてもあるし、最悪歩いてもいい。いちいち大げさに嘆いたり、イチかバチかの運転再開に賭けたりせずに、さっさとスマホを取り出して、別のルートを調べればすむ話である。──p50引用

 

しかしじつのところ、世の中の悩みというのは、このケースと同じ構造をしている。

 

「悩まないでいいことをいちいつ悩んでいる」という意味では、だれもがAさんと大差ないのだ。─p51引用

 

★思いどおりにいかない、と、うまくいかないの違い

 

「うまくいかないの」と「思いどおりにいかない」に違いはしっかり区別されたい。両者を混同するとゴールへの道が閉ざされたように感じてしまう。

 

というのも、「うまくいかない状態」とは、目指すゴールにたどり着けない状態である。これに対し、「思いどおりにいかない状態」とは、"予定していたルートでは"ゴールにたどり着けない状態を意味している。

 

どうやっても「うまくいかない」の状態は極めて稀であり、ほとんどは当初の計画が頓挫しただけの途中のプロセスにすぎない。別のやり方を考えて実行すれば、またどうにでもなるのだ。──p54引用

 

Aさんは電車という手段では目的地にはいけない、という事態で尻込みしているが、別の手段を取るという発想を持てばよい。

 

うまくいかないと諦めるのではなく、発想を切り替えることで目的地を目指せばよい、と訴えているようにも捉えられる。

 

私たちの思いどおりにいかないという悩みは何とかできる、そのための考え方を文章を読んで養っていくのだ。──次回つづく