知識を手にして判断基準にすることと知識を身に付けて身体で覚えるという形式知というものがある。経験や勘、直観で獲得した知識を暗黙知というらしい。暗黙知はそれ自身で判断基準となる可能性があり、理性的に判断されることも十分にあり得る範囲内であろう。感覚的に判断した内容はその判断として暗黙知となり、その際の暗黙知は形式知として昇華されうる可能性がある。身に付けた形式知は身体で覚えている内容を有するわけであり、身体知という内容も有している。身体知においてはそれ自身が判断基準となる可能性があり、感覚的・感性的に身体の運動力を試される可能性があるであろう。
暗黙知から形式知へと昇華することを形式知化と称することができよう。センスは直観で分かると言われるが、そのセンスのありかたは暗黙知であることも十分あり得る。そのセンスの総合態を形式知と称することもできよう。形式知はセンスの塊であり、それ自体で素晴らしいセンスが期待される。今後はセンスについて語ってみたい。